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「どっ、どいて〜」

ドン

「ぐわっ」

渡り廊下へ続く角を曲ろうとした瞬間、誰かが横からぶつかってきた

その反動で俺は飛ばされてしまった

「いててて・・・何だ〜」

そう思って見てみると自分の上に女の子がいた

「あいたたた〜」

そう言いながら女の子は目を覚まし俺と目が合った

「! ごっ、ごめんなさ〜い」

慌てて座り込み謝る女の子

「いや・・・謝ってくれるのは構わないがとりあえずどけてくれないか?」

その言葉に女の子は現在の状況に気付き

「!! ごっ、ごめんなさ〜い」

慌てて立ち上がる

俺も立ち上がり話を聞く

「何で急に横からぶつかってくるんだ?」

「いや・・・その・・・」

黙り込む女の子

俺は女の子のむこう側を見る

そこには階段の手すりがあった

「・・・はは〜ん、さては手すりを滑ってきたな」

「どっ、どうしてそれを・・・」

「俺も昔してたからな。でも運悪く教頭にぶつかって1時間説教されて止めたんだよ」

「そうだったんですか・・・」

「だからあまりしない方が良いぞ・・・まぁ、可愛い女の子だから俺は許すけどな」

「えっ?」

「俺は2年の菊間俊樹、お前は?」

「五鈴・・・難波五鈴(いすず)、1年です」

「じゃあ、五鈴。もう手すりで遊ぶなよ」

「はい、分かりました」

こうして俺は五鈴と別れた

 

翌日

俺は昨日と同じ通路を通っていた

その時、前方に五鈴の姿が見えたがすぐに消えた

気のせいかな?

そう思い昨日五鈴とぶつかった場所へさしかかった時

「えい!」

ドン

「ぐわっ」

俺は再び誰かとぶつかった

ここは事故の名所なのか?

そう思いながら相手を見ると五鈴だった

「何やってんだ、五鈴?」

「いや、その・・・」

「まぁ、いいや。ぶつかった相手が俺だからな」

「・・・本当にごめんなさい」

「いいよ、別に。昨日も言ったとおり手すり滑るのはやめとけよ」

「すみません」

「ところで、これから帰るところか?」

「えっ、はい。別に部活には入っていないので」

「じゃあ、帰りにカナン寄らないか?」

「カナンですか?あの『手作りケーキと紅茶の店』の?」

「ああ、今日チーズケーキが半額だから食べに行こうと思っていたんだけど男1人じゃ虚しいしな」

「私もこれから食べに行くところだったんですよ〜」

「じゃあ、決まりだな。早速レッツゴー」

学校からカナンへ向かう途中、俺は一言いった

「五鈴、別に狙ってぶつからなくても良いからな」

「はい?」

「さっきぶつかる直前に「えい!」って聞こえてたぞ」

「・・・バレてました?」

「ああ、バレバレだ」

「はう〜」

五鈴は困った顔をしていた